拝啓、あなた様
「パソコン、壊れていましたよー」
その言葉に救われる思いがしました。
「あー、よかったあ」と、思わず高い声が出ました。
調子が悪くなったパソコンとは、3年の付き合いでした。
もしかすると、設定を変えるとか、修理をするとかすれば、もう少し使えるのではないか。
せめて、あと１年ぐらいは、多少のストレスは我慢しながら、付き合ってもいいのではないか。
家電量販店のスタッフさんの営業トークに乗せられて、勢いで買ってしまったのではないか。
というような、パソコンを買い替えることに、どこか、後ろめたさを持っていたのです。
今までのパソコンは、大体が4年ほどの付き合いだったので、3年でお別れするのは、どうしたものかと、迷いがありました。
旧パソコンから新パソコンにデータの移行をしてもらうために、パソコンサービス会社さんが2台を引き取りに来てくれたときに、担当者さんに聞かれました。
「古い方のパソコンはどうするんですか？」
「処分しようと思います」
「まだ、3年ですよね。もったいない。何かいい方法を考えてみますね」
と、言ってくれていたのですが、作業の結果、処分が妥当だという結論になったようです。
納品の際に冒頭の言葉を告げられました。
このタイミングで、新しいパソコンを買ってよかったですよ。
今は、動いてくれていますけど、いつ突然、動かなくなるかわからない状態でした。
急にそんなことになったら、データが取り出せなかったかもしれません。
今のうちに、こうしてデータの移行もできてよかったです。
ハードディスクが壊れていましたからねえ。
そう、担当者さんから説明を受けました。
そっか、そっか。
それはよかった。
わたしの選択に誤りがなかったことが証明された気分です。
これで、心おきなく新しいパソコンを使えます。
サクサク、サクサク、動いてくれる新しいパソコン。
新しい相棒と、長くお付き合いできますように。
かしこ
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