拝啓、あなた様
数週間前に、「今、『クジラアタマの王様』を読んでいます」というメールをいただきました。
「クジラアタマの王様」は、昨年の7月に発売になった伊坂幸太郎さんの本です。
「この本の中に、今のコロナの状況が書かれていてびっくりしました」
と、メールは続きました。
そうなんですよね。
「クジラアタマの王様」の中には、鳥インフルエンザが流行する話が出てくるのです。
世の中がパニックになる様子や、ワクチンを手に入れる様子も描かれています。
今の世の中を描いているかのようです。
今日、ネットで「高崎映画祭プロデューサーから皆さまへ」という公式サイトのニュースを読みました。
そこには、伊坂幸太郎さん原作の、映画「フィッシュストーリー」のことが書かれていました。
高崎映画祭プロデューサーの志尾睦子さんは「私はこの『フィッシュストーリー』に再びの勇気と教えをいただいた気がしました」と書かれています。
映画の「フィッシュストーリー」は、伊坂幸太郎さんの「フィッシュストーリー」に「終末のフール 」のエピソードが加えられた構成になっています。
「終末のフール」は、8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する、と発表されてから5年後の物語で、今のコロナウイルスの状況と、重なる部分もあるかもしれません。
伊坂幸太郎さんの小説を読んだ時や映画を観た時は、それが現実のものとなるとは、想像もしていませんでした。
でも、こうしてコロナウイルスの影響で、様々な予想もしていなかったことが起きた今、伊坂幸太郎さんの小説が、現実になるのか?と思えてきます。
もし、小説が現実と重なるのであれば、恐れることはないはずです。
小説の最後は、救いがあるのですから。
現実だって、きっと、ホッとできる日が来るはずです。
もう一度、これらの本を読んで、安心と癒しと温かさを感じたくなりました。
あわせて、正義の味方の登場も希望します。
かしこ
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