テガミスト*Diary <紙飛行機ドットコム>

手紙好きの、自称*テガミストが書く『手紙のふりをした日記』です

インタビューを読む

テガミスト*Diary

拝啓、あなた様

コロナの影響で、いろいろなことがストップしていますね。
きっと、アフターコロナの世界では、いろいろなことが変化するのだろうなと感じています。

このような状況で、伊坂幸太郎さんの「逆ソクラテス」を読むと、ますます、今、休校になっている小学生たちのことが気になります。

単行本「逆ソクラテス」には、5つの短編が収録されています。
その中のひとつである、表題作の「逆ソクラテス」は、2012年にアンソロジーで、すでに世に出ています。
そして、いつくかの中学校の入試問題にも使われているのです。
そのことについて「青春と読書」(2020年5月号)のインタビューでも触れられていました。
伊坂さんは、こうおっしゃっています。
「試験問題を作った人が、この話を読ませたい、と思ってくれたのかもしれないですし、だとしたら、嬉しいんですよね」

「逆ソクラテス」は、小学生が登場する話ですが、すべてが小学生目線で書かれているわけではなく、その小学生が大人になったときの大人目線でも書かれています。
小学生の周りにいる、先生や親などの大人たちの姿も描かれています。
大人たちが恰好良くあれば、小学生たちの未来は笑顔になれるのだろうなと思いました。

伊坂さんのインタビューを読むと、「そういう思いで書かれたのか」ということがわかり、より、作品を楽しめると感じています。
この「逆ソクラテス」には、「残り全部バケーション」の登場人物らしき人が登場します。(わたしの想像です)
そういうこともあり、改めて「残り全部バケーション」が出版されたころのインタビューも読んでみました。
青春と読書はこちらです
それを読むと、集英社さんの編集者さんと「小学生の話をやりたい」という話は、すでに出ていたとあるのです。
ということは、この「逆ソクラテス」には、長く長く温めてこられた思いがつまっているのだろうなあと思いました。

2020年5月号の「青春と読書」のインタビューで、伊坂さんは「今回は大勢の人に読んでもらいたい気持ちが強いんですよね」とおっしゃっています。

今の小学生さんにも、昔、小学生だったことがある方にも、おススメの一冊です。

               かしこ

逆ソクラテス 

 

伊坂幸太郎様<インタビュー>はこちらです

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