拝啓、あなた様
電車を降りて、駅から職場へ向かう道。
少し先に、職場の先輩の姿が見えました。
朝のご挨拶がしたくて、少し早足になってその方に追いつきました。
そして、半歩前に出て、その方の顔をのぞき込むような姿勢でご挨拶をしました。
「おはようございます!」
いきなりの声にびっくりした様子であったけど、自然な声で「おはようございます」と返してくださいました。
でも、でも。
えっ。
違う。
あー、ごめんなさい。
マスクをしていたので、顔の半分は隠れていたけど、わかります。
その方は、わたしの職場の先輩でもなく、知人でもなく、友達でもなく、全く知らない方でした。
後ろ姿だけが、わたしの職場の先輩に似た方だったのです。
「ごめんなさい。人違いをしてしまいました」
びっくりさせてしまったことを謝って、足早にその場を去りました。
それにしても、人の反射神経って、挨拶にも表れるものなんですね。
「おはようございます」と言われれば、「おはようございます」と返すものだとは。
いや、反射神経というより「おはようございます」のチカラが強いのかも。
朝の挨拶は気持ちいいものです。
かしこ
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