拝啓、あなた様
お盆休み中に、孫一家が遊びにきました。
リビングの隣の部屋には、伊坂幸太郎さんの本が並んだ、わたしの本棚があります。
それを見た小学1年生の孫が「マンガはないの?」と聞くのです。
「マンガは別の部屋にあって、ここには置いてないのよ」
そう言うと、それを確かめるかのように、孫は棚から1冊の本を取り出しました。
「ホントだ。この本には絵が無い」
「うん、そうだね」
「わたしは、絵がある本が好きなの」
孫がそう言うので、その部屋にある1冊の絵本を「これはどう?」と渡しました。
junaida(ジュナイダ)さんの「街どろぼう」です。
伊坂幸太郎さんの「逆ソクラテス」のカバーイラストはjunaida(ジュナイダ)さんが手がけていらっしゃるので、そのつながりで「街どろぼう」も、この部屋に並べています。
孤独を描いたお話で、大人のわたしにはグッとくるものがありました。
さて、小学1年生にはどう響くかしら。
ポケモンやプリキュアのように、元気で明るいアニメが好きな孫です。
この絵や物語をどう感じるでしょう。
「マンガが好き」と言う孫ですから、この本に興味を持つかどうかも未知でした。
孫はページをめくるたびに、お話の続きが気になるようです。
最後まで読み切りました。
「怖くなかった?」と尋ねると「全然、怖くないよ」と答えが返ってきました。
「おもしろかった」と言います。
後で、この本を読んだことが無いママに、どんなお話だったか教えてあげるそうです。
へえ。
子どもの感性って予想できないですね。
この本を「おもしろい」と思う孫の心の成長にも驚いた、2024年の夏でした。
かしこ
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