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手紙好きの、自称*テガミストが書く『手紙のふりをした日記』です

【読書感想文】青崎有吾さんの「地雷グリコ」を読んで

拝啓、あなた様

青崎有吾さんの「地雷グリコ」を読んだので、読書感想文風に書いてみました。
「青崎有吾さんの『地雷グリコ』は読書感想文を書きたくなる」のページはこちらです。

 

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「地雷グリコ」を読んで

1週間で「日本推理作家協会賞」「本格ミステリ大賞」「山本周五郎賞」三賞をトリプル受賞をしたという事で、大きく話題になった青崎有吾さんの『地雷グリコ』を読んだ。

「山本周五郎賞」での選考委員の5人のうちの一人が、伊坂幸太郎さんであるということも、伊坂幸太郎さんファンであるわたしにとっては、この本を読みたくなる理由の一つでもあった。

グリコ、坊主めくり、だるまさんがころんだ等、誰もが子どもの頃に遊んだゲームに、高校生たちが、少しだけルールを付け足して戦うという話だ。その少しだけ付け足されたルールによって、幼い子どもが遊ぶゲームが、全くレベルが違うゲームになる面白さがあった。そこには、数学的な頭脳が必要だったり、相手の心理を読み取る力が必要になってきたりするからだ。

この小説は、頭脳バトルがメインである。「本格ミステリ大賞」を受賞していることからも、おそらく、この小説をジャンル分けするならば、ミステリのジャンルになるのであろう。とは言え、生徒会、部活、受験なども描かれている。そのため、バトルが展開される面白さに加えて、青春小説の要素もある点に惹かれた。遠い昔、高校生だったころの気持ちと思い出が蘇ってきて、キュンとする。

小説を含めた「文芸」は、高校生の文系・理系の括りで言うと文系に当たると思う。ところが、この小説は、理系脳で読む楽しさが含まれている。高校生の時、文系に進んだわたしではあるが、この小説を読んでいる時間は、理系脳をフル活動させた。

おや、数字とはおもしろいものではないか、今さら、微分積分を勉強する気力はないけれど、算数の問題は解いてみたい、そんな気持ちが湧いてきた。何か面白い問題集はないものかと、書店に行ってみると、わたし年齢用のドリルを発見した。文字も大きくて、ゲームのように算数を楽しむことができる「数字脳活ドリル」だ。お盆休みは、このドリルで数字と遊びたいと思う。

「地雷グリコ」を読んで、わたしの青春の1ページには「数学を勉強した」という思い出があることに気がついた。もし、高校生の時に「地雷グリコ」に出会っていたら、わたしは数学をもっと楽しむことができたかもしれない。今さらながらではあるが「数字と遊ぶ」という新たな楽しみを見つけることができてよかった。青崎有吾先生、ありがとうございます。

 

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