テガミスト*Diary <紙飛行機ドットコム>

手紙好きの、自称*テガミストが書く『手紙のふりをした日記』です

文庫本「フーガはユーガ」を読みました

テガミスト*Diary

拝啓、あなた様

伊坂幸太郎さんの文庫本「フーガはユーガ 」を読了しました。
文庫化の際に、改稿をされたとのことでした。
とは言え、ストーリーに影響があるほどの大きな改稿ではなく、表現が少し変わったかなという感じでした。
あれ?と思うこともありました。

この小説は、心が重くなる場面があり、わたしはそこが苦手なのですが。
巻末の瀧井朝世さんの解説によると、どうやら、その辺りを少し削除されたようです。

「フーガとユーガ」
双子の兄弟のお話です。
兄の優我が、自分の子どもの頃からの出来事を、フリーのテレビディレクター・高杉に喋る形で物語が進みます。

単行本を読んでいるので、当然ながら結末を知った上で読み始めます。
最初の50~60ページ部分に、伏線がいっぱいあることに、改めて気がつきました。
ここにこんなことが書いてあったのか。
そっか、そういうことだったのか。
この発見があるから、伊坂さんの本は何度読んでも面白いのです。

双子の優我と風我は、特殊な能力があります。
その能力があるから、こうなるのね、と何となく理解できるのですが、改めて、キチンと考えてみると、あれあれ?
この時は風我で、あの時は優我?
じゃあ、その時、風我はどこに? 優我は何してた?
しっかり整理しようとすると、こんがらかってきました。
それが、うまーく、すっきり理解できたときはガッツポーズをしたくなります。

これを書いた伊坂さんは、緻密な設計書が頭の中にあるのでしょうねえ。
素晴らしい!


        かしこ

 

単行本を読んだときの感想・あらすじはこちらです
※ 未読の方はネタバレにご注意ください 

     

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