拝啓、あなた様
数カ月前からペン字教室に通っています。月に２回のゆっくりペースです。目的は、美しい字を書けるようになるためではなく、字を書くという時間を楽しみたいということです。優雅な時間を持つために、ペン字教室へ通いたいと思っていました。そんな目的だから、教室もおしゃれな所がいいと思っていたところ、理想の教室を見つけることができたのです。
そのおしゃれで優雅で優しい教室があるビルで、先日、ぷぷぷぷと笑ってしまう物を見てしまいました。それは、エレベーターの中にある張り紙でした。ビルの近所の方からクレームがあったらしく、張り紙の内容はその注意喚起でした。
「近所の方から連絡がありまた」
えっ？「ありました」が「ありまた」となっているぞ。しかも赤い太字で目立つように印刷してあります。それ以外は、丁寧な言葉で書かれているのに、そこだけ笑いをとるかのような言葉です。それが堂々と貼ってあるじゃないですか。誰も気がついていないのか、気がついても指摘しないのか、次のお稽古日もその張り紙はそのままでした。
丁寧に字を書くことを習う教室と、笑える張り紙との組み合わせが面白いです。きっと、これからもずっとこのまま訂正されることもなくこの張り紙はエレベーターの中で主張を続けるのでしょう。
それを見るわたしは、月２回のお稽古の度に「ユニーク張り紙が今日もありまた」と思うに違いありません。
かしこ
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